そばの栽培のポイント
2023年7月25日
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そばの栽培でうまくいかないのはなぜ?
信州小諸8月になり、
信州夏の新そば2023の刈り取り作業を進めています。
5月初旬に播種をして7月末に収穫するのを夏そば
8月初旬に播種をして10月末に収穫するのを秋そばと言います。
そばは2期作ができるという事で、
長野県内各地、弊社の周辺にも夏にそばの花畑が広がってきました。
ところが、
「花は咲けど、実はならず」
もしくは
「花さえも咲かない」と、生産者様から相談を受けました。
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そばの収量が上がらない理由
まず「花は咲けど、実はならず」の場合は、
夏の気候が暑すぎて、もしくは、雨が多すぎて、
虫の活動が制限されているのかもしれません。
そばの受粉は他家受粉と言い、
ミツバチ、アブ、ハエ、蝶、蟻などの他の生き物の力を借りて、
花から花へ、花粉を運んでもらう必要があります。
虫の活動を確認しましょう。
天候の場合は対策できませんが、
虫などが少ない場合は、養蜂家のかたに連絡して、蜂の箱を置いてもらうのも、一つです。
当社の畑にも、蜜蜂の箱を設置しています。
そばのはちみつは、通常よりも黒い蜂蜜で、独特の味がします。
そば畑には農薬や除草剤は必要ありませんが、
近くの畑の状況を確認しましょう。
虫に取って、活動しやすい環境を作ってあげることが、
そばの多収につながります。
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そばの栽培には、種の種類、品種に注意が必要
「花さえも咲かない」場合は
そばの種が違う可能性があります。
そばには 夏型、中間型、秋型 という種類があります。
中間型は、夏でも秋でも大丈夫ですが、地域によっては合わない場所もあります。
長野県では信濃1号という秋そばが最も栽培されております。秋に収穫したこの種を、夏そばとして5月に播種しても、花が咲かないこともありますので、注意が必要です。
長野県で夏に播種されるのは、
キタワセ種が一番多いように思います。
しなの夏そばという昔からある品種も一部では栽培されているようです。
2023年長野県では夏そば用に新品種「桔梗13号」を開発いたしました。
(一般販売は2025年以降になる予定)
長野県の最新そば新品種「桔梗13号」
ひすいそばという名前で有名な桔梗8号(長野S8号)という品種があります。
現在は長野S11号まで進化しました。(一応完成)
これとは少し違う進化をして、キタノマシュウとタチアカネを合わせたものに、長野S8号をかけ合わせながら、進化してきました。
特徴は
1、中間型のそばで、夏と秋に買いとも同じ品種で栽培できます。
2、有限伸育成(途中で茎が伸びるのが止まるため、一定の高さで止まるため、倒伏しにくく、収穫しやすく、栄養が実に集まりやすいです。)
3、高品質 丸抜きのそばの実の緑が強く、麺にしたときに清涼感があります。
現在、長野県内の蕎麦と言えば、信濃一号が多く作られていますが、
今後はこの桔梗13号が長野県のメインのそばになる可能性がありそうです。
楽しみですね。