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寒ざらしそば仕込み、今年も始まりました

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2026年、今年も寒ざらしそばの仕込みを行いました

場所は、信州小諸・菱野温泉。
天候は晴天。12時の気温は5度、水温は2度。
浅間山から流れ出る清流に、玄そばをゆっくりと浸していきます。

一言でいうと……とにかく寒い。
こごえるような寒さ、切り裂くような空気、かじかむ指。
正直、うまく言葉にできない寒さです。
それでも、ふと顔を上げると、雪を冠した浅間山。
その先には、突き抜けるような青空が広がっています。
このギャップが、いかにも信州の冬だなと感じさせてくれます。

今回使用する玄そば

今回使用する玄そばは、
小諸市菱平産、品種は信濃一号、等級は1等級。

生産者は、菱平の上原様です。
毎年、安心してお願いできる、信頼の産地と生産者です。

寒ざらしそばの取り組み

寒ざらしそばの取り組みは、
2004年1月に復活させてから、今年で22回目になります。
実は、最初の1回目のとき、私はまだ参加していません。
当時は、失敗と試行錯誤の連続だったと聞いています。

この寒ざらしそばを復活させたのは、
長野県武石村の「せいしゅん村」の皆さんでした。
江戸時代、信州高遠藩が暑中見舞いとして将軍へ献上していた、
という文献をもとに、
「これは復活させる価値がある」と動かれたのが始まりです。

玄そばを流水にさらすことで、
雑味が抜け、そば本来の甘みが引き出されていきます。
これが、寒ざらしそばの最大の特徴です。

蕎麦の大きな醍醐味

寒ざらしそばを味わうとき、
まずはぜひ「そばがき」で食べてみてください。
そして十割そば。
口の中でゆっくり噛みしめると、
じわっと甘みが広がってきます。

そばは「ズッズッ」と威勢よく手繰るもの。
それも蕎麦の大きな醍醐味です。
ただ、寒ざらしそばだけは、
ぜひ噛みしめて食べてほしい。

これは、長年そばと向き合ってきた中での、正直な気持ちです。

厳しい寒さがある地域だからこその味

ここからは、少し職人的な話を。
そばの種は、水に浸すと、だいたい2〜3日で発芽してきます。
私の経験則ですが、
水温 × 時間(時間数) の積が1000を超えると、発芽が始まる
という感覚があります。

例えば、
水温2度 × 24時間 × 10日間 = 480。
これなら、発芽しません。

一方、暖かい地域で、
水温が10〜12度ほどあると、
12度 × 24時間 × 4日間 = 1152。
わずか4日で芽が出てしまいます。

つまり、寒ざらしそばは、
信州小諸のような、
厳しい寒さがある地域だからこそ成立する蕎麦、
というわけです。

寒さは厳しいですが、
この環境があってこそ生まれる味があります。
今年の寒ざらしそばも、
しっかりと仕上げていきます。

続きは、また改めて。

執筆:大西製粉 社長 大西 響

[2026年2月発売] 寒ざらしそば粉 2025 [1kg/500g]

予約商品です。
お届け時期は目安です。前後する場合がございます。
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予約受付期間 2026/02/01 0:00 〜 2026/02/13 23:59

この記事を書いた人

大西 響のアバター 大西 響 大西製粉5代目

大西製粉5代目社長 大西響
霧下蕎麦の名産地として知られる長野県小諸市で、そば粉専門の粉屋を営んでおります。地元の良質な蕎麦を全国のそば打ち愛好家様にお届けできるように、日々奮闘しております。

奥深い蕎麦の世界、知れば知るほどその面白さは増していくようです。 どうぞ細く長く縁起の良し蕎麦のように、末永くお付き合いください。

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